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しせい、ほりもの、いれずみ 刺青、彫物、入墨

刺青、彫物は、火消し人足などが粋がって背中に入れていた。背中だけではすまず全身入れた豪の者もいたという。ごく細い針を束ねて皮膚に刺していくのだから痛いことは間違いない。色がまだ入っていない青味だけの彫り物は筋彫りといって少々馬鹿にされた。女性などの白粉彫りは普段は目立たないが、入浴するなど身体があたたまった時、浮き出て美しいという。入墨は、犯罪者に墨を入れて印としたもので、彫物とは区別された。多くは腕に輪のように入れられて、前科者であることを示した。『梅雨小袖昔八丈』の髪結新三は、腕にこれがある。(小宮暁子)

【写真】
『夏祭浪花鑑』[左から]団七九郎兵衛(中村吉右衛門)、三河屋義平次(市川段四郎) 平成23年6月新橋演舞場
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