暗闇のなかに大勢の人物が登場する「だんまり」は、人々が手探りで大事な宝物を奪い合い、その過程で人物の関係が浮かび上がってくる。「だんまり」にはせりふがなく、争う人から人の手へお宝が渡る動きがみどころ。まさに宝物が必須アイテムになっている。大時代な扮装の人物が争う「時代だんまり」と、日常の扮装の人物が争う「世話だんまり」がある。(前川文子)
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『音羽嶽だんまり』[左から]七綾姫(中村梅枝)、鬼童丸(尾上右近)、将軍太郎良門(河原崎権十郎) 平成27年10月歌舞伎座
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