歌舞伎のかつらには、人間以外の獅子などのかつらがある。代表的な獅子のかつらを小項目で紹介しているが、このほかにも『紅葉狩』などに登場する鬼女や、『土蜘』に登場する土蜘の精などもかつらにさまざまな趣向が凝らされている。
かつらを結い上げる床山の仕事には、かつらに付随する鉢巻き、力紙、かんざしなどを付けることも含まれる。このほかに、烏帽子、頭巾などの被り物もかぶせる。役柄によって付け髭や付け眉、『暫』の鯰坊主の長いもみあげなども、床山がかつらに付ける。
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『紅葉狩』戸隠山の鬼女(市川海老蔵) 平成18年12月歌舞伎座