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あめのむらくものつるぎ くさなぎのつるぎ 天叢雲剣(草薙剣)

大化の改新前夜を描いた『妹背山婦女庭訓』では、天皇をしのぐ勢いであった蘇我入鹿が「村雲剣」を奪い去り、天皇を守ろうとする藤原鎌足らが入鹿打倒に奮闘する。スーパー歌舞伎『ヤマトタケル』では、東征に向かうヤマトタケルが、伊勢の斎宮である叔母の倭姫(やまとひめ)から「天叢雲剣」を授けられる。敵の火攻めにあったタケルがこの剣で草をなぎ払って逆に火を放ち敵を倒す場面がある。タケルが勝利すると、この剣は「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」と名を変える。タケルは、尾張のみやず姫にこの剣を預けたまま、伊吹山の戦での傷がもとで落命。「草薙剣」を祀るために建てられたのが名古屋の熱田神宮で、剣は現在も祀られている。(前川文子)

【写真】
『ヤマトタケル』ヤマトタケル(市川猿之助) 平成24年6月新橋演舞場
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