『桜姫東文章』に登場する、手のなかに隠せるほど小さい香の箱。青年僧の清玄と稚児白菊丸は、未来を信じ香箱とその蓋に互いの名を書いて、それぞれの手に持ち入水心中を試みるが、気後れした清玄が取りのこされる。18年後、高僧となった清玄のもとに現れた桜姫の手から清玄の名が記された香箱が現れる。清玄は香箱を見て姫が白菊丸の生まれ変わりと直感するが、姫はそんなこととは思いも寄らない。(前川文子)
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