まないたおび 俎帯

帯は通常は後ろで結びますが、この俎帯は、胸の前で結ばれているのが特徴。手の込んだ豪華な刺繍がほどこされ、ボリュームもあって立派です。『助六』の揚巻や『籠釣瓶花街酔醒』の八ツ橋など、格の高い遊女の花魁道中などで見ることができます。(田村民子)

【写真】
『御所五郎蔵』傾城逢州(市川高麗蔵) 平成24年10月新橋演舞場