芸者や遊女などの身代金を払って請け出すこと。身売りした時の金高が百両であってもその後、身を飾る衣裳など自分持ちになることの方が多かったので、年々、抱え主への借金は増えるばかりで、廃業には多額の金銭が必要だった。『夕霧伊左衛門』の夕霧は、立派な太夫だから、身請けの金も莫大。千両箱がいくつも積み上げられる。(小宮暁子)
【写真】
『廓文章』[左から]女房おきさ(片岡秀太郎)、吉田屋喜左衛門(片岡我當)、藤屋伊左衛門(中村鴈治郎)、扇屋夕霧(中村雀右衛門) 平成16年11月歌舞伎座
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『廓文章』[左から]女房おきさ(片岡秀太郎)、吉田屋喜左衛門(片岡我當)、藤屋伊左衛門(中村鴈治郎)、扇屋夕霧(中村雀右衛門) 平成16年11月歌舞伎座