せんじょうじき 千畳敷

お城や御殿の場面で、正面の襖を開けるとその先に見える大広間のこと。畳が何百帖も敷き詰められた広い座敷がずっと向こうまで続いている風景を立体的に描いています。畳、天井、何重もの襖と正面の景色が、客席のどこから見ても自然に見えるように工夫された、独自の遠近法で描かれています。(東功吾)

【写真】
『伽羅先代萩』[左から]乳人政岡(坂東玉三郎)、栄御前(上村吉弥) 平成27年9月歌舞伎座