頼朝の死 ヨリトモノシ

登場人物

人物関係図

人物相関図

主な登場人物

源頼家【みなもとのよりいえ】
鎌倉幕府の二代将軍。20歳。研究好きで暦学算術にくわしく、合理主義者で、わからないことや不正をそのままにできず、短気なところがある。幕府を建てた父頼朝とは違い、自分は生まれながらの将軍だという誇りを持っていて、父の死の秘密をどうしても知りたいと思っている。
畠山六郎重保【はたけやまろくろうしげやす】
鎌倉幕府を建てるために尽くした武士、畠山重忠(しげただ)の子。21歳。美男子で武芸にもすぐれ、幕府に忠実に仕えているが、前将軍頼朝の死に関する重大な秘密を抱えている。
小周防【こずおう】
鎌倉幕府の御所に仕える女房。17歳。身分は低いが美しい乙女で、重保に恋している。しかし本人の知らないところで、実はたいへんな問題に巻き込まれていたことを、重保から聞いて知る。
大江広元【おおえのひろもと】
源頼朝の側近で、鎌倉幕府の創設から助力した重臣のひとり。政所(まんどころ)の別当。50代半ば。頼朝の死に関する秘密を知る数少ない一人で、くじけそうになる重保をはげまし、頼家にも口を閉ざす。
尼御台【あまみだい】
北条政子。北条時政の娘で、鎌倉幕府初代将軍源頼朝の妻。40代半ば。頼朝の没後出家して「尼御台」と呼ばれている。夫の死の原因が、小周防への恋によることに傷ついており、その死の事情を隠し通そうとする。