新版歌祭文~野崎村 シンパンウタザイモン~ノザキムラ

登場人物

人物関係図

人物相関図

主な登場人物

久松【ひさまつ】
和泉の国石津家の家臣相良丈大夫(さがらじょうだゆう)の子。家が断絶したため、乳母の兄である百姓久作の養子として育てられた。大坂の質店油屋へ丁稚奉公するが、主人の娘お染と深い仲になり、さらに金をだまし取られた上に横領の疑いをかけられ、実家へ戻されている。
お染【おそめ】
大坂瓦屋橋の質店油屋の娘。裕福な家庭で何不自由なく育てられた、文字通りの箱入りのお嬢様。まだ十六歳だけに久松と一緒になれないのなら死も厭わないほどに思い詰める。久松の子を身籠っている。
お光【おみつ】
久作の妻の連れ子。田舎育ちで気立てが良く、両親に孝行を尽くす働き者。許嫁の久松を兄と慕っていて、いよいよ結ばれると喜んでいたが…。
久作【きゅうさく】
野崎村の百姓。幼い久松をひきとって育て、油屋に奉公させる。いずれ久松を妻の連れ子のお光と夫婦にしようと考えている。
お常【おつね】
油屋の後家で、お染の母。夫亡き後の油屋を切り盛りしているが、同じ質屋の山家屋に多額の借金があり、お染を嫁にという山家屋との結納をすでに決めている。