絵本太功記~尼ケ崎閑居 エホンタイコウキ~アマガサキカンキョ

作品の概要

執筆者 / 小宮暁子
演目名 絵本太功記~尼ケ崎閑居
作者 近松柳・近松湖水軒・近松千葉軒(合作)
初演 人形浄瑠璃―1799(寛政11)年7月 大坂・道頓堀若太夫芝居(旧豊竹座)
歌舞伎―1800(寛政12)年11月 大坂・角の芝居
概要 明智光秀が主君織田信長を討った1582(天正10)年6月の本能寺の変を題材に、明智光秀を武智光秀、織田信長を尾田春長(尾田春永、小田春永とも)として描く歴史物語。光秀が歴史の表舞台で主演したのはたった13日間であったとされるので、主君尾田春長に執拗に辱しめられる6月1日から、光秀の反逆、久吉の反撃、そして光秀が討たれる13日までを一日一段として、日を追って十三段にまとめられている。歌舞伎では「太十(たいじゅう)」と略称される十段目以外はほとんど上演されない。光秀が座頭、皐月が老女方、操が立女方、十次郎が若衆方、初菊が若女方と、一座の役者の役柄が揃うので襲名など大舞台で上演されることが多い。重厚な時代狂言の代表作である。
2005 (平成17) 年11月、通し狂言を標榜する国立劇場で、光秀に関わる場面のほとんどを網羅した形で通し上演された。その折の場割は序幕「二条城配膳」(六月朔日)「本能寺」(二日)、二幕目「妙心寺」(六日)、三幕目「大物浦瓜献上」(九日)、大詰「尼ヶ崎閑居」(十日)の四幕五場であった。


★トップ画面・タイトル写真★
[左から]佐藤虎之助正清(坂東三津五郎)、武智十兵衛光秀(市川團十郎)、真柴筑前守久吉(尾上菊五郎) 平成23年4月新橋演舞場
過去の
公演データ