近江源氏先陣館~盛綱陣屋 オウミゲンジセンジンヤカタ モリツナジンヤ

作品の概要

執筆者 / 橋本弘毅
演目名 近江源氏先陣館~盛綱陣屋
作者 近松半二・八民平七・松田才二・三好松洛・竹田新松・近松東南・竹本三郎兵衛(合作、中心は近松半二)
初演 人形浄瑠璃=1769(明和6)年12月 大坂・竹本座
歌舞伎=1770(明和7)年5月 大坂・中の芝居
概要 全九段の浄瑠璃作品。歌舞伎では八段目の「盛綱陣屋」の場が繰り返し上演されてきた。鎌倉時代の設定になっているが、その背後に豊臣家が滅亡した1615(慶長20)年の「大坂冬の陣」にまつわる悲劇が描かれている。
時代物の中でも特にスケールの大きい重厚な物語。上演時間も長めだが、各役がそれぞれに思いを巡らせ、相手の真意を見抜こうとする、推理劇風なハラハラする筋の運びで、飽きることがない。初代中村吉右衛門による名演が広く知れわたり、戦後の最晩年にあたる時期まで何度も演じて、記録映画も残っている。


●トップページ・タイトル写真
[左から]和田兵衛秀盛(中村吉右衛門)、佐々木三郎兵衛盛綱(片岡仁左衛門)、高綱妻篝火(中村時蔵)、高綱一子小四郎高重(松本金太郎)、盛綱妻早瀬(中村芝雀)、盛綱母微妙(中村東蔵) 平成25年4月歌舞伎座

●ページ公開日 平成27年6月10日
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