積恋雪関扉 ツモルコイユキノセキノト

登場人物

人物関係図

人物相関図

主な登場人物

関守関兵衛 実は 大伴黒主【せきもりせきべえ じつは おおとものくろぬし】
逢坂山の関を守る関守。実は天下を狙う大悪人・大伴黒主で、関守に身をやつしている。国家転覆の野望を実行するため、成功祈願の護摩木にしようと桜を切り倒そうと…。
良峯少将宗貞【よしみねしょうしょうむねさだ】
都を離れ、逢坂山の関所のそばに隠棲し、寵愛を受けた先帝(仁明天皇)の陵に近いこの地で菩提を弔っている。都にいたころに恋仲だった小町姫が偶然訪ねてきて、関兵衛のはからいで昔の恋を懐かしむが、関兵衛を怪しいとみて小町姫を都に走らせる。
小野小町姫【おののこまちひめ】
都で名高い美女で歌人として知られる。宗貞とは、かつて相思相愛の仲だった。雪の山路を、三井寺参詣のため逢坂山の関まで来て、ゆかしい琴の音色に心惹かれる。それが恋しい宗貞の弾く琴だった。しかし再会もつかのま、関守が怪しいとわかり、都へ引き返す。
傾城墨染 実は 小町桜の精【けいせいすみぞめ じつは こまちざくらのせい】
逢坂山の関にある、樹齢三百年を超える桜木の精。人間の姿になって都へ下り、宗貞の弟安貞と恋仲になる。しかし、愛する安貞が大伴黒主一味のために命を落とすと、黒主に復讐する。