本朝廿四孝〜十種香・奥庭狐火
登場人物
人物関係図
主な登場人物
- 八重垣姫【やえがきひめ】
- 長尾謙信の娘。長尾家の宿敵である武田家との和睦のため、将軍家の命により武田信玄の子息である勝頼の許嫁となった。実際に会ったことのない勝頼に一途な恋心を抱いていたが、その勝頼が切腹したと聞いて悲嘆にくれる。そんな姫の前に現れた、長尾家に仕官したばかりの花造りの男は…。
- 花造り簑作 実は 武田勝頼【はなつくりみのさく じつは たけだかつより】
- 武田信玄の子息。実は赤子のうちに、瓜二つの家老の子と取り替えられ、庶民として生活してきた。長尾家に奪われたままになっている武田家の家宝・諏訪法性(すわほっしょう)の兜を取り返すため、濡衣とともに正体を隠し、花造りとして長尾家に仕官する。偽の勝頼は切腹する。
- 濡衣【ぬれぎぬ】
- 武田家の腰元で、簑作とともに身元を隠して長尾家に仕える。「十種香」だけの上演ではあまり意味を持たないが、実は謀反を企てている斎藤道三の娘で、偽物の勝頼と恋仲だった。八重垣姫に簑作との仲を取り持ってほしいと頼まれると、交換条件として姫にある提案をする。
- 長尾謙信【ながおけんしん】
- 越後を治める大名で、八重垣姫の父。隣国甲斐の大名である武田晴信(後に信玄)と対立している。簑作の正体も最初から気づいており、わざと簑作を使いに出して討ち取ろうとする。
- 白須賀六郎【しらすかろくろう】
- 謙信の家来の武将。謙信が塩尻に使いに出した簑作を追いかけ、討ち取るよう命じられる。
- 原小文治【はらこぶんじ】
- 謙信の家来の武将。白須賀とともに簑作を討つよう命じられる。