国性爺合戦 コクセンヤガッセン

作品の概要

執筆者 / 飯塚美砂
演目名 国性爺合戦
作者 近松門左衛門
初演 1716(享保1)年 京 万太夫座
概要 1715(正徳5)年、人形浄瑠璃で大坂の竹本座で初演し、足かけ三年のロングランを記録した大ヒット作。翌年には歌舞伎でも上演され京の万太夫座、大坂の澤村長十郎座、嵐三五郎座などで競演となった。数ある近松門左衛門の作品の中でも傑作と言われている。全五段ある浄瑠璃だが、現在では二段目の「鴫蛤(しぎはまぐり)の場~千里ケ竹(せんりがたけ)」、三段目「獅子ヶ城楼門~甘輝館」以外は上演されることは少ない。鎖国されていた江戸時代にあって、海外を舞台に、日本の血を引いた主人公が中国大陸で王朝の復興をめざし挙兵するというほかに類を見ないスケールの大きな話である。異国情緒満載の舞台でありながら、義と人情を尊ぶ日本人の心情に訴え、人気を博している。


●トップ画面・タイトル写真
【左】[左から]和藤内(尾上松緑)、母渚(片岡秀太郎)、甘輝妻錦祥女(中村芝雀)、老一官(中村歌六) 平成24年10月新橋演舞場

●ページ公開日 平成28年6月16日
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