彦山権現誓助剱~毛谷村 ヒコサンゴンゲンチカイノスケダチ ケヤムラ

作品の概要

執筆者 / 橋本弘毅
演目名 彦山権現誓助剱~毛谷村
作者 梅野下風・近松保蔵(合作)
初演 人形浄瑠璃―1786(天明6)年10月 大坂・竹本座
歌舞伎―1787(天明7)年3月 大坂・中の芝居(『太功真顕記』)
概要 原作の浄瑠璃は十一段からなる長編の時代物で、背景に豊臣秀吉の朝鮮出兵や明智光秀の残党の暗躍が絡む。「太閤記物」の系譜のひとつだが、近年の歌舞伎ではたいてい九段目にあたる「毛谷村」の場を中心に、吉岡一味斎の娘・お園と毛谷村六助の仇討ちの話として上演されている。1967(昭和42)年10月と2002(平成14)年12月に国立劇場で、また2011(平成23)年2月に大阪松竹座で通し上演された。女ながらに怪力で武術に優れたお園は歌舞伎や浄瑠璃でも珍しいキャラクターで、その個性と魅力が際立っている。英彦山の麓でのんびり暮らす武術の達人で好青年の六助との取り合わせもよく、見ごたえある作品として人気がある。


●トップページ・タイトル写真
[左から]一味斎娘お園(中村時蔵)、杣斧右衛門(市川左團次)、毛谷村六助(尾上菊五郎)、一味斎後室お幸(中村東蔵) 平成27年2月歌舞伎座

●ページ公開日 平成28年3月15日
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